いつかの現在地

2019/8/30引越し

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

過去11

卒業式も終わり、国公立大学の後期試験がやってきた。 判定がCくらいで、試験が日本語の小論文だけだったから、という志望理由。 書く練習もせず、本番は時計も忘れて散々だったが、奇跡的に合格した。 一応東京の私立大学の合格は決まっていたし、何しろ勉…

日記9

2月○日(前期選抜前日) せっかく学校で友達を過ごして楽しい気分で帰ってきても、家に帰れば、いつもの言い争いが待っている。 ほら、僕の言いたいことなんて全然伝わってないじゃないか。聞かなきゃ。 仕事ばかり。体が痛い。休みがない。心配が絶えない。…

過去10

やはりセンター利用の私立大学には受かっていた。 これで自己採点の結果がそれなりに合っていることが確認された。 前期試験は志望通り、模試ではE判定続きのT大学に出願した。 担任も親もそのことになんら反対せず、快諾してくれた。そりゃあセンターの点…

日記8

翌日。 学校へ行って自己採点。 静かな教室にすすり泣く声がこだまする、みたいになっているかと思ってたけど、みんな元気だった。 結構みんなもう自己採点してあるようだった。先生の説明によると、何やら予備校などに提出する紙を記入しなくてはならないよ…

日記7

試験一日目終了。 政経は緊張もあって、いきなり始めの3問が分からない。でも明らかに答えが分かるやつもあって落ち着き、いつもの模試と同じような、できたようなだめなような感じ。 世界史は特別授業でやってきた模試と合わせてみて、その中でおそらく一番…

過去9

センター試験一日目が終了した。 僕は文系だったので、一日目に主要科目が集まっている。つまり、一日目の科目の出来でだいたいの方向が決まる。 その一日目の出来。 もう夜には河合塾を始めとして各予備校が各科目の答えを出しているので、しようと思えばも…

過去8

そんなに熱心に勉強できないのは、あまり大学に行く気がないからだろう。 勉強していろいろなことを知って、周りの友達たちと一緒になって受験勉強をしているのは面白い。しかし、志望の大学に行きたいといった思いはほとんどなかった。そんな自分を甘い奴だ…

過去7

センター試験3週間前。 本番と同じ会場、同じ時間スケジュールのもと、プレテストが行われた。 その結果はあまりに冴えないものだった。 国語はギリギリ100を超える点数で、英語も110点前後。リスニングは半分。8割以上とれたのは生物の80点だけで、残りの科…

過去7

高校3年。受験生だ。 周りの受験生と比べて自分は少し異質だった。 夏休みの間も学校で補習が行われる。冷房も入っていない暑い教室で、友達たちとこれができたできないと言いながら勉強するのはとても楽しかった。点が上がった、それ昨日やってできるように…

過去6

そこにある様々な要素を考える。 それぞれが持っている思いと苦労。そこで敵対している者同士では分からない中立の視点。偏りのない考察。 この時、自分の気持ちや思いも、そこにあるひとつの等価な要素として考える。自分の思いを特別視しない。それらを基…

日記6

4月29日 突然何の意欲も無くなった。 それまでは漠然と見えていた未来、球技大会、テスト、学校で弁当を食べながら友達と過ごす時間、学園祭、読みたい本、それら全部がもやもやに隠れてしまった。本当に隠れてしまった。頑張れと言われても、頑張れない。頑…

日記5

2月○日 父の勤めていた会社はとうとう倒産した。 うちでもとっている地方紙の一面に、十数億の負債を抱えて云々と大きく載っていた。 最近では、父は朝の6時に家を出て日付が変わるころに帰ってくるという状況だった。 もしあんな状況がもっと続いていたらど…

日記4

11月29日 妹が学校で靴隠しの犯人にされた。 ご飯の時もお茶を飲む時もみなそろって顔を合わせる。話すタイミングなら十分にあったはずだ。なのに、なぜ、妹はそれを僕だけに相談したんだ? あんたらが自分の苦労を売り込むことでいっぱいいっぱいだからだよ…