2011-02-02 そのうち食べようと思っていたら。 今 「ごめんなさい」 一人暮らし、誰もいない静かな部屋で。 ふとそんな言葉を口にしたくなる。 「ごめんなさい、ごめんなさい」 声に出して、叫びたくてたまらない。 何度でも、何度でも、心の中で繰り返す。 「ごめんなさい、ごめんなさい」 誰に聞かせるためでもない。 その言葉は――、自分のためのもの。 だから何も言わずグッとこらえて しわしわに変わり果てたりんごを、ごみ箱の中へそっと捨てた。