コンビニ
深夜、小腹がすき、最近できたという近所のコンビニへ。
レジ打ちのアルバイトの青年。
…見るからに新人だ。
最初に出した袋が小さすぎて別の袋に入れ直したり、焦っておつりの小銭を落としたり。
確かめるようなレジの打ち方、パンや牛乳を袋に入れるのもただ詰め込んだだけ。
要領は悪いし、時間はかかるし、パンは…潰れてるかもしれない。
でも、不思議とイライラしない。
いら立ちを押し殺しているわけでもなく、
そんな焦らなくてもいいよと、心の中で呟く。
これだけ時間がかかって、袋への入れ方が雑だったら、イライラする人も当然いるだろう。それを露骨に外に現す人も、突っかかる人もいるだろう。
それは仕方がないことだ。
だったら、そんなに遅くてもへたくそでも、まるで怒らない人がいてもいいじゃないか。
中にはそういう人もいたっていいでしょう?
甘いと言われるかもしれない。
社会においてそんなのは当たり前のことだと言われるかもしれない。
最近の若者は…と言われるかもしれない。
ただの自己投影かもしれない。
「いやぁ、私もコンビニのバイトしたことあるんですが、最初覚えることたくさんあって大変ですよね。ああ、大丈夫ですよ、急いでいませんから。」
ヘタレな自分は心の中で呟く。