ターニングポイント１

ここまで、「よりよく生きる」と自分に向上心を持たせることで生きてきた。
その一つ一つは結果でなく中間報告なんだと、過程なんだと。
今10しかできないのなら、11、12をめざす。たまにだらけて8になってもまた9をめざせばいい。
いつもそれは結果だけどまだ続いていく過程である。
「よりよく生きる」
この気持ちさえ持ち続けていればきっと素晴らしい生き方ができる。そう思ってきた。

苦しみ悲しみ、重圧、束縛のなかでそう思うことで自分はそこに立ち続けた。
それは自分の単なる勝手な思い込みで、本当は全然大したことじゃなかった。
もちろん自分の受けている苦痛が一番だとは思っていなかったし、自分が最高に不幸だなんて思っていなかった。だからこそ僕は苦しんでいたのだ。
周りから見れば、仲の良い大家族。
父も母も元気で子供たちは近所で一番の進学校へ通う。家の手伝いもするし本当によくできた子供たちだ。と。

こんな取るに足らないようなことでここまで悩みこんでしまう自分はどれだけダメなんだ。
でも確かに苦しいんだ。辛いんだ。
そんなのは誰にだってあることだ。
こんな高校生がいるか？
周りと比べてんな。

なんで自分はこんなに弱いんだろう…。