2019年の振り返りとか
令和だなんだって騒いでいた5月の連休がずいぶん昔のことのようです。
2019年、今年もいろいろありました。
4月。
転勤、未踏の土地、初めての業務、知り合いのいない職場。
だけど、自ら選んで飛び込んだ「挑戦」の一年でした。
振り返ればあっという間で、でもとてつもなく濃い毎日で。
本音では嫌だとか苦手だとか面倒臭いとか感じるものにも、あえて自ら手を挙げて片っ端から挑戦してみようと決めて。
実際、まだまだまだ未熟ですが、4月1日の自分と比べたら確かに成長したという実感があります。
努力と苦労は違う。ならば自ら自らのために。
残り3か月。多分まだ間違えます。きっとまた失敗します。ならばせめて攻めて前を向いていこうと思います。
10月。
兄が結婚しました。
式直前になって祖母がどうとかひと悶着あったりして少し心配もしましたが、無事、素晴らしい結婚式を終えることができました。
変わらないようで変わっていく、そんな日常を歩んでいるんだなぁという実感があります。
もしも今後、家族のことで揉めるようなことがあったときには、迷わず嫁さんとの生活を選んでほしいと思います。
9月。
婚活イベントに初めて参加しました。
親切な職場の先輩が勝手に申し込んでくれたといういきさつはありましたが、自分は本当はどう思っているのか、そういう人が欲しいと望んでいるのか。自分の本心を確かめるいい機会だと思いました。
結果、良くも悪くも実感しました。あぁやっぱり自分は本気で望んでいないんだなと。少なくとも、まだ今の自分は。
今は、もっとやりたいことがある。それよりも大切なことがある。一方でこの気持ちすら覆すような思いが生まれたなら。
そんな自分の本音がよく分かりました。
2月
母が一型糖尿病を発症しました。
一型糖尿病は、生活習慣を原因とする二型糖尿病と違い、原因不明の自己免疫異常によってある日突然発症します。
母の場合も原因は不明。ただ、当時、いやそれ以前から母が抱え続けていたストレスは相当なものだっただろうと推察します。
一型糖尿病の場合、インスリンを出すβ細胞自体が不可逆的に破壊されてしまうため、二型と違って食生活の改善や運動等での回復は見込めないそうです。
現在のところ、本人の強い希望もあって食事制限と投薬治療によって何とか生活していますが、今後インスリン注射が必要になることもあり得ます。
幸い、妹が家から通勤してくれているため、平日のサポートはしてくれていますが、
父親は一型糖尿病がどういうものなのかあまり理解しておらず、また理解しようという姿勢が見えず、あまりよろしくない状況にも見えます。
父親は父親で、週休0日の365日勤務を十数年続けてしまったせいか、仕事以外の趣味や生きがいを失っていて、今に始まったことではないですが、この家族危ういなぁと感じることがしばしばあります。
だからというわけでもないですが、週末は、たとえ滞在時間3時間でも、なるべく実家に帰って、話を聞いたり、一緒に晩酌したり、ただそこにいたりしています。
祖母は、まだ生きています。
目が悪くなってしまったため、唯一彼女にとっての「仕事」だった、新聞を読むことができなくなってしまい、平日は、ベッドでラジオを聞きながらほとんど目を瞑って過ごしているようです。
週末に私が帰ると、大げさではなく本当に涙を流して喜び、台所まで出てきて一緒にご飯を食べます。
そして、私が帰る日曜日のお昼には近所のファミリーレストランまで出かけて、お気に入りの海老フライ丼とコーヒーゼリーを食べるのが、日課です。
祖母ももう95歳です。知り合いも友人ももう一人も残っていません。
いままでこれまでたくさんの人を傷付けてきた彼女を、本当の意味で想ってくれている人はきっともう、いません。
それはある意味、自業自得です。
私自身も、もう何十回何百回と奪われ、失い、憎み、哀れみ、冷静に死を望み。
だけど。だけどそれでも。
土曜日の夕方。日の落ちた真っ暗な部屋で。
ひとり、ラジオから聞こえる陽気なJPOP。冷えた空気、救急車の音。ラジオを消す音。静寂、暗闇。繰り返し。
母が働き始めたのは良いことだと思っています。
こんな歪な家の中にずっといたら壊れてしまう。実際壊れました。
母の祖母への言葉がさばさばしているのも仕方がないと思います。
実際、愛想をつかされてもおかしくないような言葉を何年も年十年も浴びせられてきました。人間だもの、そりゃ無理です。
だけど。だけどそれでも。
誰が悪いというわけでもない。ここに悪人はいない。
壊れてしまったものは直らない。離れてしまった心も戻らない。
祖母の生きがい。母の将来。父の意味。
さて、私は。
生涯介護者? ケアテイカー? プラケーター? 自分を捨てて諦めて? 違う。
答えならひとつあります。
ずっと、考えて考えて、やっと見つけた回りくどい方法。
私は私を諦めない。諦めた人間の優しさ安売りバーゲンセールにはしない。
だけど、まだ手放すつもりもない。
これまでの過去も呪縛も諦めも、ひっさげたまま、足をひっぱられたまま、胸を張りたい。
この暗やみの中、諦めかけてる人たちに一日でも一瞬でもいいから、ちょっ、お前何やってんの!?って笑える光をみせてみたい。
時間は戻らない。誤解もなくならない。嘘も本当も過去も未来も全部まとって。
努力しかできない。人と違ってもいい。刹那的花火を打ち上げ続ける自分すら肯定して。
進め。
よりよく。好きを形に。今までこれまで全部に応えるように。最期まで。